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特に手入れをしていなくても虫歯にならない人もいるのに、1日3回歯磨きしている私はまた虫歯ができてしまいました。一体どうしてなのでしょうか?

 
第26回 虫歯になる人ならない人
予防法の見直し必要
近年、虫歯の有病者率は減り続けていますが、まだまだ虫歯に悩む方も多いです。 「特に手入れをしなくても虫歯にならない人」も現実にいます 。幸運な少数派であり、なりたくてもなれるものではありません。ただ、こういう方は、ある年齢になると歯周病で根こそぎやられることも多いので安心できません。では、虫歯予防のために何をすればよいのでしょうか。
最近、カリオロジー(虫歯を科学する学問)によって、虫歯に関わる複雑な要因が解明されてきました。《図参照》。
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これは人によってまちまちです。虫歯ができる人は、どこかで危険因子が見逃されているはずです。現在の予防方法に誤りがないか見直しましょう。
まず口腔清掃状態、ブラッシングです。1日何回も磨いているといっても、実際に歯垢検知液で染めてみると肝心な場所に結構残っています。 歯と歯の聞や、かみ合わせの溝などがそうです。
「磨いている」と「磨けている」は違います。歯ブラシだけでは取りきれないので、歯間ブラシや糸ようじなどの補助器具も使う必要があります。自分に合った正しい磨き方を、かかりつけの歯医者さんから個別に教わる必要があるでしょう。 食事内容や頻度など、食生活も大切です。虫歯が、糖尿病と同じく生活習慣病と呼ばれるゆえんです。甘いおやつをだらだら食べる習慣のある人は、それだけ虫歯菌が酸を産生する時間や回数が多くなります。いくら歯磨きしても追いつかないのです。 家族全員で規則正しい食生活、特に間食の取り方を工夫してください。甘い物があふれた現代で、実はこれが一番難しいのです。
虫歯は、う蝕原性菌が引き起こす感染症です。菌は歯の表面にある歯垢の中におり、砂糖を食べて酸を出します。 この酸が歯のカルシウムを溶かすのです。
虫歯のできやすい人には酸産生能力の強い、たちの悪い虫歯菌かウヨウヨいます。恐ろしいことに、これは親から子へ移ります。菌の性質や量は唾液検査や酸産生試験で測定できますので、歯医者さんに一度相談されると良いでしょう。
最近注目されているのは、酸を中和する唾液の緩衝能です。唾液には、酸によって脱灰した(溶けた)歯の表面にカルシウムを再沈着させ、虫歯の穴に発展させない働きがあります。これを助けるのが、フッ素です。フッ素入りの歯磨き粉やフッ素洗口液が有効です。
唾液の緩衝能を人工的に上げるのは難しいですが、唾液をたくさん出すためにはよくかんで食べることが重要です。
他にも糖尿病や喫煙など、虫歯の危険性を増す要因はいろいろとあります。繰り返しますが、それは個人によって違います。
度々できる虫歯に悩んでいる方は、自分の問題点がどこにあるかについて、かかりつけの歯医者さんによく相談してください。歯医者さんは患者さんの味方です。うまく利用してください。個別の虫歯予防プログラムを作成してくれるはずです。定期検診を通してそれを実践することが必要となります。
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菊池 賢司

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